ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)
『江戸川乱歩 孤島の鬼・一寸法師・陰獣・其他』 1950年
2018/05/03
現代大衆文学全集『江戸川乱歩 孤島の鬼・一寸法師・陰獣・其他』昭和25年、春陽堂
木版原刻の連続模様による函については『恩地孝四郎 装本の業』(恩地邦郎編、三省堂、1982年)に解説のみあり。

ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)
2018/05/03
現代大衆文学全集『江戸川乱歩 孤島の鬼・一寸法師・陰獣・其他』昭和25年、春陽堂
木版原刻の連続模様による函については『恩地孝四郎 装本の業』(恩地邦郎編、三省堂、1982年)に解説のみあり。
ご紹介, 装幀の仕事(邦郎)
2018/05/03
江戸川乱歩 『彼・幻影の白』 東都書房、昭和38年
函は、本と共通の木版と点描の組み合わせ。
邦郎の妻、展子によれば、孝四郎は、編集者が邦郎と打合せのために訪問すると、玄関の冷たい床にぺったりと座りこんで、付き添っていたという。
「邦先生は字がなあ・・・」と呟いていた由。
邦郎が、書体に苦手意識をもっていたかどうかは分からないが、装幀作品は多くないかわりに、勤め先の学校などのためにカットをよく手がけていた。
ご紹介, 所蔵(邦郎)
2018/05/03
邦郎使用。孝四郎より受け継いだものと思われる。
ご紹介, 所蔵(邦郎)
2018/05/03
日本色彩研究所編著『新色名帖』 日本色彩社、1956年
邦郎が装幀の仕事のために使用していた色名帖。
元子幼時の遊び道具。
さすがに烏口は尖端が危険と思われたか、触る機会は得られなかったが、これは何故かいつも手の届くところにあった。
ぱらぱらとページを繰ると思いがけない色の組み合わせが現れ、“美しい”組み合わせではないものも、それはそれで面白いと感じられた。
思えばこれが、邦郎から娘、元子への、最初で最後の色彩教育であった。
この色名帖から、邦郎が小さな四角を切り抜き、何か描かれた紙の脇に並べて貼りつける作業を見るのは楽しく、しかるのちに訪れる客人(編集者)にその紙が渡されると、時をおいて書籍が帰ってくる。これには驚かされた。
だからといって、これらのことをもとに将来はブックデザイナーになりたいなどと元子はついぞ考えたことがなかった。
ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)
2018/04/03
『文藝春秋』昭和二十年十月號(第二十三巻 第四號)復刻版、文藝春秋
平成七年十月号 綴じ込み付録。
編集後記に「復活第一號とも謂ふべき本號・・・・」とある。
この復刻版が出版社より贈られたとき、邦郎は使われた判子を探し出して、摺りに使った紙の残りの紙片に「表紙に使用」と書き、それを判子に巻いて保管していた。
『恩地孝四郎 装本の業』(恩地邦郎編、三省堂、1982年)には掲載されていない。
ご紹介, 書(頼)
2018/04/03
轍(わだち)の妻、孝四郎の母、頼(らい)の書による「教育勅語」。
頼は、須藤愛司(露三)著『名士名家の夫人』70頁に「文武兼備」として採りとりあげられ、賊に押し入られたときの度量のある様子が伝えられている。
(国立国会図書館蔵 資料は下記アドレスで閲覧可能:http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/778840)
この書に採りあげられたほかのお家と同じように「名家」と言い得るかどうか判断できるものではないが、孝四郎に対しても古風な躾が成されたことは確かであろう。
この「教育勅語」は、孝四郎妻、のぶの部屋の欄間に、のぶが1978年に没するまで掛けられていたため、家族のあいだでは、頼のことを「ちんおもうにのおばあさま」と呼び慣わしていた。
ご紹介, 蔵書(孝四郎)
2018/03/04
Graitoff, Otto, Französische Malerei seit 1914,Berlin, Mauritius-Verlag, 1921
ドイツの美術史家、Otto Nikolas Grautoff (1876 -1937) による、1914年以降のフランス絵画についての書。
作品モノクロ写真あり。
カバーは孝四郎自身による。丸善のシールあり。
ご紹介, 蔵書(孝四郎)
2018/03/04
Schürer, Oskar, Pablo Picasso (Junge Kunst Band 49/50), Leipzig, Klinkhardt & Biermann, 1927
「Junge Kunst」叢書のうちの「ピカソ」、著者はドイツの美術史家、Oskar Schürer(1892-1949)、ただし、 とびらの著者綴りは、「oscar」となっている。
作品写真(カラー、モノクロ)あり。
カバーは孝四郎自身による。
ピカソの作品写真切り抜きの挟み込みあり。
ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)
2018/02/04
井上康文 詩集『梅』冨岳本社、昭和22年4月20日
以前の掲載が、展示風景の撮影であったため、実物を版木とともに再掲載。



口絵は、孝四郎木版「詩人の像」(心像図)(1947)。




『恩地孝四郎 装本の業』(恩地邦郎編、三省堂、1982年)には掲載されていない。
ご紹介, 蔵書(孝四郎)
2018/02/04
Tietze, Hans, Deutsche Graphik der Gegenwart E. A. Seemann, Leipzig, 1922.
以前、掲載時に未撮影部分あり。常にすべての紙片や書き込みページを撮影しているわけではないが、これは紙片にメモがあったため、改めて撮影し、再掲。

オーストリアの美術史家で、ウィーン大学教授も務めたハンス・ティーツェ(1880 – 1954)の著作。
蔵書印2種あり。欧文は「おんち」のドイツ語表記「ONZI」が採用されている。


ハインリヒ・カンペンドンク(1889~1957)、ジョージ・グロス(1893~1959)のページに挟み込まれた紙片(メモあり)は孝四郎による。


撮影の台として使った木片は版木、スコアは、孝四郎長男・邦郎の妻、展子所蔵のものを活用。
